2014年3月19日水曜日

わるいやつら (宇都宮健児著)を読んで -3月24日加筆しました-

サラ金・ヤミ金・債務整理を名目に返済金を横領する悪質弁護士などなど、弱者を食い物にするビジネスが跋扈する日本。

弱者に対してやさしくないな、この日本は。。。

それをこの著書で思い知らされた。
貧困ビジネスという名の多岐にわたる悪徳はとどまるところを知らない。一つ規制すればまた別の、更に手の込んだ方法が生まれる。今の社会は根本的に間違った道を進んでいるのではないだろうか。

2013年時点で、年収200万未満の人1000万人を超え、非正規労働者は2000万人を突破して全労働者の38.2%、すなわち3人に一人以上が非正規労働者になっているという現実があります。

また、金融広報中央委員会の統計によれば、1980年代に全世帯のうち貯蓄ゼロ世帯は5%前後だったのだが、1990年代は10%前後となり、そして現在は26%を超えているのです。4世帯に1世帯は貯蓄ゼロです。また年金だけでは生活できない高齢者も急増しています。 (P124)

身近に上記のような問題に直面している人がいないので、まさかここまでとは想像できなかった。この4月から情況は更に悪くなる。各方面から安倍政権の横暴に対する批判が渦巻いている。人々は、多くの犠牲の上に築いて来た戦後日本がいまとんでもない方向へ向かおうとしていることを感じている。一人一人の幸福の総体が国家の安寧だと思う。それなのに、こんなに困窮している人を増やし続けている。それでも権力者は権力を行使する。権力を持つとはこういうことなのだ。